preload

岩木山遭難慰霊碑建立


平成16年10月8日(金)、本年度の鳳鳴会事業の一つである岩木山遭難慰霊碑建立登山が行われました。岩木山9合目には元々供養塔(木柱)が建っていたものの、墨で書かれた文字が判読できない状況であり事業が企画されました。

当日は大館からの参加者の乗せ、学校を9時にマイクロバスで出発。途中岩木山神社前で、遭難当時営林署職員として捜索に参加された宮腰祐二さん(岩木町在住)から20年ほど前に刊行された『青森林友スキー部史「樹林を縫って」』が寄贈されました。「鳳鳴高校の捜索の事が書かれており、いつか渡そうと思っていた」という宮腰さんは、当時を振り返ると心が痛むと話しながらも岩木山を愛し山の麓に引っ越し岩木山が見える場所に墓まで建てたことを披露、一行を歓迎してくださいました。

薄ら紅葉が始った岩木山スカイラインを走り、11時半頃8合目に到着。現地に集合された青森県内在住のご遺族や当時の警察官などと新聞社4社を加え総勢20数名でリフトで9合目へ、そして10分ほど岩場を登り大倉石・大館鳳鳴ヒュッテすぐ近くの慰霊碑前に着き建立・慰霊式典が始まりました。

平泉事務局長の司会で最初に黙祷が捧げられ、桑名副会長(玉林寺住職)による挨拶、入魂儀式、読経、焼香と続き、ご遺族を代表し石田隆司さんの母・ふみ子さん(79)が涙を堪えるように感謝の辞を述べられました。小松校長の挨拶の後、全員で校歌を合唱、御霊を慰めました。

も少し心配された空模様でしたが、一行が山にいる間だけは不思議に陽が差し、頂上には登らなかったものの、遠く森吉山、八幡平、岩手山、十和田湖(外輪山)、八甲田山などを望むことができました。

帰路鳳鳴ヒュッテに寄ると、数年前に鳳鳴会が設置した木製の看板が風雪のため落下し、ヒュッテ内部に保管されていたことからも冬の岩木山がいかに厳しいものであるかが想像できました。

なお今回の慰霊碑建立にあたっては、昨年の慰霊祭にご遺族から贈られた寄付金と同期会(17期会・木村繁美会長)からの寄付金を中心に事業費が編成された他、碑の製作・設置には比内町の小林石材店(小林敏男社長=鳳鳴10期)のご協力のほか、設置場所の所有者である岩木山神社、申請にあたり青森県及び岩木町の各位の格段のご配慮により実現したことを申し添え、深く感謝申し上げます。